8月2日に発表された日本の経済対策は、事前に報じられたように事業規模が28・1兆円、今年の真水は3・75兆円とサプライズは無く、同時刻に麻生財務相が50年債の発行を否定し「40年債発行増額を市場参加者と相談した」とコメントしたことで、先般期待で盛り上がったヘリコプターマネーの実施を完全に否定した形になり、ドル円相場は101円台まで続落、クロス円も全般下落基調となっています。
直近では7月29日に日銀が形ばかりの追加緩和を実施し、8月2日にはRBAが25bpの利下げを実施、政策金利を史上最低の1・50%としました。8月4日にはBOEが2009年以来の25bp利下げを実施し、政策金利は0・25%になりました。来週11日にはRBNZも25bpの利下げ実施が見込まれているなど、ここ直近は中銀会合による相場の乱高下が続きますが、EU離脱ショック安からの反転相場が、再び転換してきましたので、安値狙いを警戒したい夏相場になりそうです。
また今週末は米雇用統計が発表されます。今のところ介入警戒感もありますが、週末の雇用統計の内容が悪いようだと、ドル円100円割れの可能性も懸念されます。
前回6月の雇用統計は、NFPが+28・7万人、失業率は4・9%と5月からは回復しましたが、その回復が一時的か継続的なのかが注目されます。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。