先週末の米雇用統計を受けてリスクオンの雰囲気が強まっていましたが、季節的なアノマリーも相まって、ややパワー不足です。例年8月は円高が加速しやすいと言われています。8月は中旬に米国債の大量入札や償還があり、本邦企業の9月末中間決算に向けたリパトリも進みやすい時期で、お盆休みもはさんで円高に進みやすいと言われています。実際に1999年以降昨年までの8月のドル円相場を見てみると、71%が月足陰線になっており、陽線確率はわずか29%と、1年12ヵ月の中で一番円高率が高い月になっています。
今年に関しては、上半期で-15%とかなり円高が進みましたから、8月にさらに一段円高加速というイメージはし難いですが、パフォーマンスが悪いというのは否めません。強い反発の円安を期待せず、100円台まで下げたら押し目を拾うも、102円前後で一旦利食い、100円割れたらロスカットという小回しのイメージでしょうか。9月以降も秋波乱の懸念が強く、あまりポジションを増やしておきたくない地合いですね。
尚、8月1日のドル円始値は102円18銭、現在も101円ミドルとあまりボラの無い展開です。薄商いの夏相場はドル円、クロス円に期待せず、追加緩和が続いたオセアニアの反発を対ドルで狙う方が妙味が高そうです。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。