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豪、緩やかなインフレ率の回復2017.01.27

25日、2016年10-12月期の豪CPIが発表されました。数値は前年比で+1・5%(予想+1・6%)、予想よりは若干下回ったことが嫌気されて、発表後はこれまで堅調に推移していた分、豪ドル売りに傾斜しています。しかし、4-6月が+1・0%、7-9月が+1・3%という数字でしたから、緩やかではありますが回復していることが確認できます。

またRBAが金融政策を変更するうえで重視する基調インフレ率は1・55となり、前回、前々回の1・50からこちらも若干の回復になりました。

2016年のRBA行動を見てみると、基調インフレ率が下落した直後の会合で利下げが実施されています。直近の基調インフレ率は、以下の通りです。

2015年 10-12月期 2・00
2016年 1-3月期 1・55 ※5月RBA利下げ
2016年 4-6月期 1・50 ※8月RBA利下げ
2016年 7-9月期 1・50
2016年 10-12月期 1・55

尚、現在の政策金利は、史上最低水準の1・5%となっています。

この数値の推移と現況を考えると、ひとまず最悪期は脱したことが伺えます。加えて資源価格が引き続き堅調になってきており、中国需要も増えていることから、今後はもう少し回復に期待が強まる可能性が高いと思われます。豪の次の発表は4月末、影響を受けるのは5月2日のRBA会合となります。それまでは政策面での大きな変更は出にくく、現状維持が続くのではないかというのがCPIの面から見た豪金融政策動向だと考えています。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。

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