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米中関税チキンレースを考えても仕方がない2025.04.11

 金融市場に主体性のない乱高下続いていますので、振り回されてちょっとケガされた方もいらっしゃるかもしれません。2017年当時のトランプ大統領の第1期の当時も、こうしたトランプ砲に振り回されることがありましたが、今回は威力が違いますね。こうしたことに対して何かを想定しても意味がありませんから、今の動きに理由付けするよりも、今後予定される事柄について考えていきます。

 今週波乱相場の最中に5会合連続の利下げを決めたNZは、政策金利は3.5%まで引き下げられました。まだまだ追加利下げ示唆ですから、発表後の動きもさえないものでしたが、直近の金融市場総反発を受けて買い戻されています。ただ、NZドルは通貨安、インフレ対応、関税政策対策を進めていますので、基本スタンスは下げ基調と考えています。過去20年のNZドル円の月足チャートで見ると、天井圏からの下げ基調は何度かありました。2007年の高値からの急落はリーマンショックを挟んだこともあり非常に大きなもので、約2年で54%の下落となりましたが、2014年の高値からの下げは37%の下落、途中の2017年の戻り高値からの下げであれば」29%の下落と、比較的下げトレンドが強まった時は一方通行的な動きになりやすいのがNZドルの特徴です。

 今回の高値は2024年の99円です。高値圏で月足陰線つつみ足の理想的なシグナルを示して以降の下げトレンドですが、この99円にトランプ大統領第1期の関税戦争等トランプ相場が発生した2017年の戻り高値からの下げ幅▲29%を当てはめると70円、今現在は反発して83円台ですが、下値余地はまだありそうです。また過去の値動きから戻りの目安を予測していくフィボナッチリトレイスメントを見ると、38.2%戻しが84円、50%が79.23、61.8%が74.62となり、2017年高値からの下落率29%に合わせた数字に近い水準が目安として出てきています。

 今はまだ政策金利3.5%あることで、NZDショートすると支払いスワップが発生しますから、その点を考慮して長期のショートポジションを作るのはお勧めできませんが、下げトレンドの一時的な戻り売りで短期に狙うは一考です。

当レポートは今週木曜日発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

 

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