原油が2年半ぶりに58ドル台まで上昇してきましたが、豪ドルはまだまだパッとしません。背景には中国経済の動向の不安視がジワリと波及しているかと思われますが、この動きだと当面鈍い展開が続きそうです。ドルも軟調が続く中、手掛かり材料はありませんが物色動向で需給が反応しているように見えるのがNZドルです。現在金融政策の動向に不透明感がありつつも、1・75%の金利があるNZですから、選挙後の不透明もあって売られて値ごろ感が出た分、やや買いやすいところでしょうか。
NZドルの日足チャートを見ると、11月20日の76円10銭を底値に反転した動きになっています。この日足チャートの直近高値を結ぶと右下がりのトレンドラインが引けますが、上昇後の下落、そして反発を数値で見ると、10月10日の安値79円25銭からの反発が2・1%、10月31日の77円34銭からの反発が2・7%ですから、2回の戻りの平均が2・4%になります。(ついでに、戻り高値は安値の翌日から7営業日目でした)
これを今回の安値76円10銭に当てはめてみると、77円92銭になり、結構妥当な数字が出てきているように思います。トレンドラインでも、12月初旬にはぶつかるのがこの水準です。
それまでの戻りを買っていくか、戻り高値を付けると見て売りで待つかの判断ですが、NZドルに金利がある分、短期で戻りを買っていっても面白そうです。ただし、あくまで値ごろ感ですから、トレンドラインに届かず動きが再び崩れたら手仕舞う気持ちで追いかけていくようにしてください。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。