ドル円レンジ上昇2018.07.13

11日早朝、トランプ大統領が中国に対して6031品目への追加関税制裁を進めることを公表しましたが、その日の夜、ドル円は112円台まで上昇してきました。今年1月10日、中国政府筋が米国債購入を停止するという噂が流れたことでドルが急落して112円を割り込んで以来、約半年ぶりの112円台回復の流れになっています。

現在の貿易戦争の覇者はアメリカ(ドル)になるだろうという見込みもあり、武田薬品のシャイアー買収を筆頭に日本企業による海外M&Aの活発化がドルを下支えしているという見方もあり、ユーロ安を背景にリスクオフのドル買いという側面もあり、また米国株を投資対象先とした円キャリーが活発化しているという見通しも報じられるなど、多くの面でドルが買われやすい地合いになっています。とは言え、一頃ほど米10年債利回りが上昇しているわけでもない中で、ふわっと浮遊するようにドルが力強さを見せ始めました。

しばらく111円台を高値に上値が抑えられてきましたが、2015年の高値125円85銭から高値を結んだ右上がりの抵抗ラインを、112円を突破したことで完全に上抜け、週足の一目均衡表は今年初めて雲を上抜けてきました。

ただ、目先はこれから中国が11日にアメリカが発表した追加関税制裁に対する報復行動を出してくると思われ、これが下げリスクの1つになりますから、ドルに乗れていない場合は、このあたりが押し目のポイントになるかもしれません。(週末に出されると、報道が休みの間に消化される可能性も・・・)

現在112円76銭まで上昇してきましたので、レンジはこれまでの高値111円を下値に、上値114円のレンジ推移が見込まれそうです。

※こちらのコラムは当ホームページ向けの書き下ろしとなります。

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