「極めて正常な動き」と。2018.12.14

日足の為替チャートを見ると、対円、対ドルで200日線を超えて堅調な動きになっている通貨は多くありません。上下に動かされる地合いが続いており、欧州はネガティブ材料の宝庫ですし、新興国は鈍い。米中貿易問題は薄明かりが差すと何か問題が出るという繰り返しで来ました。中国は貿易問題の悪化を受けて、当然国内情勢が悪くなっていると思われますが、鉛筆をなめた経済統計では飽き足らず、数値公表を取り止める指標も出てきました(12月10日日経新聞「中国統計、相次ぐ公表停止の裏側」)。中国の経済悪化は資源通貨にも重しになっており、豪ドルも冴えません。

その中で一人堅調な動きになっているのがNZドルです。対円、対豪ドルで非常に堅調な動きになっていますが、対ドルでも直近で200日線を上回って、今年6月以来の水準(0・689)まで上昇してきています。

この堅調な動きについてオアRBNZ総裁は12日「極めて正常な動きである」と発言しました。NZドル高けん制発言が出ないということは、今は経済に自信を持てる状況だと推測します。

NZは過熱した住宅市場が金融システムに与えるリスクが低下したということで、来年1月から住宅ローンの貸し出し規制を一段と緩めることも発表しており、一人気を吐く安心感です。

これで来週アメリカが利上げを見送る、早期利上げ打ち止めを示唆するような決定が下されれば、対米金利差は縮小しますからますますNZドルには追い風になりそうです。

この通貨はずっと追いかけていますが、引き続き堅調地合いに乗っておきます。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。

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