6日の午前、トランプ大統領は一般教書演説を行いました。その中で「数十年に亘る破滅的貿易政策の転換が最優先」と表明し、通商協議に対する揺るがないスタンスを示しています。いよいよ90日間にわたる米中協議は2月末にその期限が迫る中、今のところその行方が全く見えない展開ですが、先月末の劉鶴副首相の訪米に続き、来週は強硬派のライトハイザーUSTR代表と、穏健派のムニューシン財務長官が訪中し、協議を一段と詰めることになりました。市場はライトハイザー氏が主導することで、かなり厳しい状況になるのではないかとみられています。この交渉でまとまらなければ、中国製品に対する制裁関税は10→25%に引き上げられます。
尚、2月7日の段階では、3月1日の期限まで米中首脳会談は行なわない見通しとの報道もあり、市場の好む解決の期待は一段と薄まっています。
中国の直近の指標を見ると、中国国家統計局が公表した1月の製造業PMIが予想49・3に対し49・5、非製造業PMIが予想53・8に対して54・7と上回り、資源通貨の豪ドルやカナダはやや買いが入りましたが、翌日発表された財新の製造業PMIが予想49・5に対して48・3と厳しい数字でした。一部中国企業に対する排斥も世界的に進んでいますので、中国内情は表に出ている数字以上に厳しいものではないかと推測されます
ただ、実際に通商の影響が出ると再びアメリカ経済に不安感が強まりますから、2月末にかけてドル売り、株売り局面が出てくる可能性に注意して下さい。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。