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オーストラリアに利下げ懸念高まる2019.04.26

2016年8月に、史上最低水準の1・50%まで政策金利を引き下げ、以降は同水準に長く据え置いてきたかつての高金利通貨の豪ドルですが、4月24日に発表された1-3月のCPIが、非常に衝撃的な低水準となりました。前年比は予想+1・5%に対して、結果+1・3%、詳細の数字から計算する、RBAが政策変更の指針の1つとしている基調インフレ率は、2003年以降の低水準である1・4まで低下しました。前々回のコラムでも取り上げたように、前期は1・75でしたから、急速な低下です。かつ、これまでの最低水準だった1・50を付けていたのが、2006年の第2、3四半期で、前回RBAが利下げを決めたところだったわけですから、その時の水準も下回ったことで、急速に利下げ懸念が強まっています。

ロイターの最新のエコノミスト調査を見ると、23人中12人が直近5月7日の利下げを見込んでおり、2021年初めまでに政策金利が1・0%まで引き下げられる見込みであるという内容になりました。前回調査の時は21年初旬まで今の1・50が据え置かれるという見方でしたから、今回のCPIがいかにインパクトを与えたのかがよく分かります。

10連休明けの5月7日、そのRBA会合のスケジュールですが、5月18日に総選挙を控えているため、直前に利下げをするかどうかは難しいところです。5月は様子見をして、6月4日会合での利下げの可能性の方が高いのではないかと思いますが、それでも7日に何らかのメッセージを示す可能性はあることから、豪ドルにとってビッグイベントになることは間違いありません。

いよいよ10連休、東京時間は特に市場の流動性少なくなりますので、トレードをするのは欧州~NY時間を狙っていただいた方が良いかと思います。

※こちらのコラムは当ホームページ向けの書き下ろしとなります。

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