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今考えておきたいGW前後の相場2020.04.10

 アメリカの雇用統計が通過し、相場は束の間の平穏を取り戻しているような状況です。この2ヵ月ほどはコロナがすべての相場のカギを握っており、そこにはファンダもテクニカルも無い状況でしたが、次第にファンダ色が強まっていくのではないでしょうか。

 まず当面控えているのが、1-3月のGDP発表です。中国(4/17)、米(4/29)、欧(4/30)、英(5/12)、独(5/15)、日(5/18)*発表順

 中国は1月から事態が深刻化し、2月の春節の頃は完全に経済活動が止まっていましたので、その影響が反映されます。欧米は3月に入ってから深刻化していますので、まだ今回はさほどは悪くないと想定はされていますが、製造の中心である中国からの物流が完全にストップしていた影響は出てきますね。

 次の4-6月期については、米のGDP成長率を、バーナンキとイエレンの元FRB議長がそれぞれ「30%以上の減速になる」と見越した発言をしていることから、まずは実情を思い知らされる第1四半期、そして叩きのめされる第2四半期となるのでしょうか。日本はすでに前期マイナス成長を記録していますから、今回もマイナス成長となれば(恐らくなりますね)「リセッション(景気後退)入り」です。すでに織り込まれているとは言え、一旦落ち着いた相場であればそれをトリガーにしてリスクオフになる可能性もありますので、指標の結果に対して心構えを持つよりも、指標の結果に対して「その時」どちらに動くのかを考えて、動きの推移を見ていく神経質な相場地合いが続くと想定されます。

 またこのGW前後というのは、為替相場が大きく動く要因になりやすい季節的な習性があります。

 近年を思い返すと、2016年は英国EU離脱の国民投票だったことから年初から売りに押されていたのが、一旦反発したのが5月です。2017年は米のシリア空爆やメイ英首相(当時)が総選挙の前倒しを決定したことでリスクオフの動きgが4月に加速、2018年は4月に米10年債の利回り上昇で円安に。2019年はGW明け直後に米中が決裂して、米国が中国ファーウェイをエンティティリストに追加いたことで、厳しいリスクオフになりました。この時期は、何かと出やすいのです。

 今年は年始からこれまで、新型コロナの感染拡大で世界中が追い込まれていますので、逆に好感する何かが欲しいところですが、一旦落ち着いて「二番底なんて無いのでは?」なんて気を抜き始めると、指標でドカンと頭を叩かれるかもしれません。まだトレンドを追うのではなく、短期回しに徹して動きに足を引っ張られないよう注意しておきたい相場です。

 ※こちらのコラムは毎週木曜日時点で執筆した会員向けレポートを抜粋・追記しております。

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