ロックダウン続々延長2020.04.17

 15日に公表されたアメリカのベージュブック(地区連銀経済報告)で、直近の新型コロナウイルス感染拡大防止のための経済活動の急減速について、「すべての地区で突然、急激に落ち込んだ」という認識を示しました。経済活動がほぼ停止状態ですから、失業率は悪化の一途となっており、これはアメリカに限ったことではありません。NZ財務相も15日、ロックダウン措置が延長された場合は失業率が26%に達する可能性があると示しました。

 3月から各国前後して、感染拡大防止のためのロックダウン措置を行っていますが、この期限を前にして続々と延長を決定する国が出てきました。
 イタリア 5月3日まで延長(3月10日から)
 フランス 5月11日まで延長(3月18日から)
 インド 5月3日まで延長(3月11日から)
その他英国もロックダウン延長の見込みと報じられており、オセアニアでも追従の可能性が強まっています。対してアメリカは感染の影響が限定的な約20州では経済活動再開の見通しの可能性があると報じられており、好悪織り交ぜる展開です。

 しかし、この経済減速やロックダウンの影響で需要が一段と減退している原油は、15日に原油先物が一時20ドルを割り込み、18年2ヵ月以来の安値を付けるという深刻な原油安が続いています。先般減産が報じられ明るい兆しを感じたのも束の間、結局あの程度の減産ではとても今の状況を改善する余地が無いことを示した形です。

 こうした動きを受けて、資源通貨の動きは一段と悪くなっています。豪ドル、カナダドルはもちろん、メキシコドル、南アランド、そして資源通貨の動きにつられやすいNZドルの動きが鈍くなっています。対して下げ止まりを感じさせるのが英ポンドで、原油の動きには左右されやすい通貨である者の、ジョンソン首相が一時新型コロナに感染しましたが危機を脱して退院したことや、EU離脱しており行き来がそもそも狭まっていたこと、島国であることなどが他国に比べて早々にコロナ危機を脱せるのではないかという期待にもつながっています。対ドルでも落ちついた動きになっています。今は短期で回す買い通貨の1つですが、こうした目線で今の停滞感から飛び出す通貨がどれになるのかを見ていくようにしていきたいと思います。

 ※こちらのコラムは毎週木曜日時点で執筆した会員向けレポートを抜粋しております。

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