豪ドル円の上昇は2020.06.05

 先週の当コラムで、5月中旬からのリスクオンの流れが強いということを書きましたが、6月以降の対円相場を見ると豪ドル円が一番の上昇率となっていました。正直豪ドル円の上昇については、米中問題の悪化や中国との貿易問題もありましたので、そういったファンダメンタルズを背景に個人的に触っていませんでした。(ほかの通貨も動いていましたしね)

 ただ、その後6月1日にアサヒビールホールディングスが発表したM&Aにより、豪ビール最大手のカールトン&ユナイテッドブリュワリーズ(CUB)の買収手続きを160億豪ドル(1兆1416億円)で完了したという報道がありました。1兆1416億円ですからインパクトある数字ですね。

 豪ドルは依然として堅調な動きで、6月1日に200日線を突破し、3日には75円まで上昇して、コロナ問題がオセアニアや欧米で深刻化する3月前の水準を突破してきました。そろそろ一旦利食いなどが強まる可能性を念頭に置いておきたい頃合いかと思います。RSIも80%を超えてきましたが、ここまでの買われ過ぎ水準は2018年1月の88%以来です。その当時の豪ドルは89円まで上昇しており、一旦値を消してから再度上昇して高値で顔合わせし、そこがダブルトップになって、3月末には80円台まで値下がりしていきました。

 この2018年当時と現在とでは、RSIの短期線と長期線の乖離幅が違い、今回の方が乖離はまだ狭いと言えますが、2年半ぶりの80%以上の買われ過ぎ水準ですから、すぐに相場が崩れるとは思えませんが、上値は重そうです。

 ドル円の方は悪材料も次々と織り込んで、109円台まで上昇してきました。明日(6/5)に5月雇用統計の発表を控えていますが、これも記録的な悪い数字が出るであろうことは織り込み済みです。とはいえ予想を上下に大きく乖離すれば売り買いのトリガーになりますので、発表までは模様眺めになりそうです。
5月 米雇用統計 NFP予想値    ▲8千万人(4月 ▲2050万人)
                     失業率予想値 19.8%   (4月 14.7%)

 ※こちらのコラムは毎週木曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。

◇◆◇横尾寧子 新刊 発売のお知らせ◇◆◇

ズバリわかる!FX超入門はじめてのての人でもコレでOK! 

FXアドバイザー横尾寧子の新刊がこのたび発売されました!

FXに興味はあるけどまだ始めていない…初心者の方へ、取引の基本から儲けのポイントまでイラスト・図解で丸わかり!FXのしくみとは?トレードの仕方からチャートの見方、経済指標の見方まで、これ1冊でFXトレードがはじめられます。
是非、書店等でお求め下さい!

・発売日 : 2020年3月10日
・出版社 : 成美堂出版

インターネット有料情報(コラムページ用)インターネット有料情報
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら