ユーロドル、12年ぶりの変化2020.08.07

 ドルがどの通貨に対しても動きが鈍い中、ユーロの強さが止まりません。リーマンショック以降、欧州通貨危機を経て、一時はパリティ割れを懸念されるまでユーロ安が進みました。直近でも3月の世界的なコロナショックの急落時には、一時1.063までユーロ売りが進みましたが、その後EU復興基金の創設合意を前後してユーロ買いが進み、7月21日の創設合意の日の終値1.152から高値1.190まで短期間で一気に3.3%上昇となりました。

 このユーロドルを月足で見ると、2008年7月につけた最高値1.6036から以降の高値を結ぶ長期の右下がりの抵抗ラインが引けます。実に12年に及ぶ長期上値抵抗ラインですが、これを直近で実体を伴ってブレイクしてきました。といっても、8月はまだ始まって数日ですから、ここから月後半に向けてユーロ売りが進む場合があれば、月末にはローソクの形も変わってしまっており、上ヒゲだけになってしまっているかもしれません。しかし、実体を伴ってこのままブレイクしていければ大きなトレンド変化を示唆します。今月はこの月足の変化に注目していきたいと思います。

 ユーロドルが強いわけですから、当然ユーロ円も堅調です。125.51迄上昇して昨年4月以来の高値に顔合わせとなりました。こちらも現状では引き続き押し目買いスタンスで狙っていけると思います。

 対してドルは104.18まで下げたところで夏の円高一服かと先週の当コラムで書きましたが、週明けには106.47迄上昇して反発の動きになるも、その後は押し戻されて105円ミドル迄値を消してきました。

 そして明日(8/7)は、7月の雇用統計が発表になります。ロイターの予想中央値は、NFPが+160万人(6月は+480万人で過去最多)、失業率が10.5%予想です。トランプ大統領は相変わらず「次の雇用統計は強い数字が期待できる」とSNSでつぶやいていますが、6月、7月と雇用統計の後は芳しい動きになっていません。むしろ予想値よりも下回るようであれば、ドル売りが進む可能性も。

 

 ※こちらのコラムは今週木曜日時点で執筆した会員向けレポートより加筆・修正しております。

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