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パウエル議長、利上げ指示を明言2022.03.04

 為替市場はロシアのウクライナ侵攻の進捗で日々右往左往する展開が続いていますが、金融市場は着々と出口戦略を進めています。パウエル議長は2日、下院金融サービス委員会で金融政策正常化の正常化を進める方針を示したものの、ウクライナ情勢悪化などを念頭に正常化プロセスを注意深く進めるとし、3月のFOMCでは25Bpの利上げが妥当との見通しを示しました。一部では50bpの利上げを推す委員の発言などもありましたが、このパウエル議長の慎重な姿勢が出されたことで、3月は25bp利上げが現実視され、株式市場には緩やかな利上げ姿勢が好感されました。また今後のFOMCでは50bp利上げを決定する可能性があるということ示唆するなど、今の状況においては非常にバランスのいい内容だったという印象です。

 今週末からはFOMCのブラックアウト期間に入りますから、今後FRB要人の金利に対する発言は出てきません。ただ、資源価格は一段と急騰しており、WTI原油は約11年ぶりの112ドル台乗せ、天然ガスも急騰しており、それを表すかのように東証の海運業指数も2008年8月以来の高値まで上伸しています。資源価格は日増しに上昇しており、カナダ中銀は2日の金融政策会合で25bpの利上げを決定(政策金利0.5%へ)、追加利上げを示唆しました。
 
 また穀物も含めた総合的な資源価格の上昇の中で、直近で日足のチャートで変化を見せているのが豪ドルです。年始の高値84.31を抜いて、年初来高値の84.44迄上昇してきました。クロス円の中で、今この状況の最中に年初来高値をつけているのは豪ドル円くらいですね。節目突破には付きたいところです。
 
 さらに2日は欧州がインフレ指標を公表しましたが、前期比+5.8%(予想+5.4%)、前年比+2.7%(同+2.5%)と予想を上回る結果となりました。デギンドスECB副総裁は「ネガティブサプライズ」と評しており、直近は地政学的リスクの地である欧州通貨は売られていますが、深刻なインフレにも見舞われ、利上げは思ったより遠くないかもしれません。出直りはちょっと買っておくのも一考です。
 
 いずれにしても戦局や報道に大きく影響される地合いですから、個人的な実感としてはスキャルよりスウィングの方がやりやすいような印象です。変化1つでロスカットに刺さりやすいですから注意して軽めのポジションで情勢を注視していきましょう。

 ※こちらのコラムは会員向けレポートから一部抜粋したものになります。

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