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利上げは織り込み、期待は景気浮揚策2022.03.18

 歴史的な高インフレに対応するため、FOMCは16日に25bpの利上げを決定しました。これは予想通りですが、今後については年内残り6会合で利上げを実施(つまりは会合全てで利上げ)し、2023年も3~4回の利上げを想定しているという見通しが示されました。さらにオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)は、今後2回の会合で計約75bpの追加利上げが実施されることを示唆するものになっており、今後2回のうちいずれかは50bpの利上げになる可能性を見越すものとなっています。

 2022年FOMC開催schedule

 5月3・4日、6月14・15日、7月26・27日、9月20・21日、11月1・2日、12月13・14日
 
 こうしたタカ派のスタンスが示されながらも、NYダウは堅調な動きになりました。発表後はインフレ見通しの大幅上方修正を嫌気して値を消す場面もありましたが、そもそも歴史的な高インフレ状態で利上げが織り込まれていたこともあり、堅調な動きになりました。
 
 またこのところ不安感が台頭している中国の経済動向について、16日のアジア時間に劉鶴中国副首相が「第1四半期に景気浮揚策を講じる」と発言したことが大きな追い風になっていると思われます。こうした流れも受けて、ドル円は119.25迄一気に上昇、2016年2月以来6年ぶりの水準です。日足で見ると16日までで8日連続陽線となっています。日足の連続陽線が8日続いたというのは、チャートを見る限り2012年10月11日~22日の77-79円に上昇した局面以来です。アベノミクススタート前夜のこの二桁台のドル円が、その後125円迄上昇していったのはご記憶に新しいところでしょう。今回も同様のボラティリティがあるとは言いませんが「利上げ開始が上昇のピーク」という一部の解説には私は同意できません。一気に上昇しましたから目先は調整もあるでしょうが、そこは押し目買い場面と捉えています。
 
 その他の通貨を見ても、クロス円はドル円の上昇に引っ張られていずれも強い動きになっています。多くの国で利上げスタンスを示している局面ですから、キャリー取引面からも円が売られやすい地合いが続きそうですね。政策金利発表スケジュールからだと、4月13日のNZドル、カナダドルの利上げ期待が先行しそうですが、前述の通り中国が景気浮揚策を講じるようであれば豪州にも強い追い風です。
 

 ※こちらのコラムは会員向けレポートから一部抜粋したものになります。

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