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米インフレ率は一服も市場は冷静に判断2022.08.19

 先週発表されたアメリカの7月インフレ率は予想+8.7%に対し、結果+8.5%とやや落ち着いた結果になりました。とはいえ、未だこれでインフレが落ち着いてくるという判断になっているわけでもなく、市場に新たなコンセンサスが産まれているわけでもありません。ただ、CPI発表後に米10年債利回りが2.666%まで急低下しドル売りも強まったものの、すぐに切り返して現在も2.9%台で推移しています。

 17日に発表された小売売上高は前年比で予想-0.1%に対し、+0.4%と旺盛な個人消費が確認されました。全米のガソリンは64日続落しており、この負担減も消費者信頼を下支えしており、ドル円は135円台乗せとなってきました。インフレ率は一服の数字になりましたが、個人消費は引き続き堅調ということもあり、引き続き9月FOMCでの利上げ幅予想は75bpが強くけん引しています。目先は手掛かり材料が薄いことから、再び引き締め予想について無視orネガティブで米株が上下しリスクオン・オフを繰り返しそうです。トレンドが定まるのは秋を迎えてから。
 
 アメリカでは、来週後半に8月末恒例のジャクソンホール会合が開催されます。今はインフレ抑制過程であり、かつてないほど厳しい抑制を求められている現状で、FRBもハッキリとした見通しが出ているとは思えないことから、講演では金利面についての言及は期待されていません。何かヒントが出るとしたら、市場への影響が掴みにくいQTについて言及があるかもしれませんね。
 
 その他、強いインフレ結果が出てきたのが、英国です。7月のインフレ率は予想+9.8%に対し、結果+10.1%で、40年ぶりの10%突破となりました。年内にも13%到達見通しが出ています。BOEもまだまだ追加利上げが必要なインフレ率ですが、アメリカほど経済に力強さは無い点が気になります。直近では8月4日に27年ぶりに50bpという大幅利上げを決定し、6会合連続利上げで政策金利は1.75%となっていますが、市場予想では最終的に3.75%までの引き上げられるという見通しも出ています。それでもポンド買いに繋がらないのは、同じく大幅利上げをしているNZ同様に利上げ耐性に懐疑的、経済鈍化懸念というところでしょうか。
 

 ※こちらのコラムは会員向けレポートから一部抜粋したものになります。

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