145円を強く意識2022.09.16

 13日の米8月CPIが事前予想の+8.1%を上回る+8.3%となり「まだまだFedの利上げは続く」という市場マインドが強まったことから、米株は急落し、米ドルは14日朝方にかけて再び144.90迄上昇しました。その14日の日中にまず駆け回った報道が「日銀のレートチェック」、そして夕方にかけては日本の政策当局者からの相次ぐ円安けん制発言がありました。

 このレートチェックというワードを聴くのは2016年以来で、当時はレートチェックというワードが報じられるも、実際に介入はありませんでした。アベノミクス最高値と言われた2015年6月125.86の高値の時も、実際の介入はありませんでしたが、当日6月5日に最高値を付けて、10日には黒田総裁が「強い円安けん制」を行ったことで黒田ショックと言われた2円ドルが下がり、ここからドル円相場125円について「黒田シーリング」と表現されるようになりました。その時以来、当局が強く意識する水準として145円が今回出てきました。今はレートチェック以上のことはしないだろうという見通しが勝っていますから、下げたところは買い場という動きが強いです。ちなみにドル高抑制の円がい介入は98年6月の140円以来24年実施されていませんが、ちなみに24年前の円買い介入を実施した財務省の国際金融局長は現日銀総裁の黒田氏です。ただこの時は協調介入であり、今はアメリカ側にドル高を抑制する意思はうかがえません。万が一今回介入を行ったとしても単独介入というのが強い見方ですから、介入が功を奏すか・・・となると、無駄な実弾を放てるのか甚だ疑問となり、こうした矛盾点がまた円安の肥やしになるかもしれません。
 
 ただ、この水準と状況はリスキーなわけですから、個人投資家がゆるっとロングを取るのはとても危険だと考えています。ゾーンでいえば高値圏、高値ゾーンです。逆張りは早いけれどもここから上を買うのもリスキー。スキャル以外で臨むのはお勧めできません。
 
 その他の通貨を見ると、今週予定されていた英金融政策会合は、エリザベス女王の崩御に伴い1週間延期されました。よって来週はFOMC、日銀、BOEが重なります。

 

 ※こちらのコラムは会員向けレポートから一部抜粋したものになります。

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