9月22日の日本時間午前3時にFOMCが75bpの利上げを決定し、政策金利を2008年以来の3.00~3.25%にすることを全会一致で決定しました。利上げは3会合連続です。また年末には政策金利中央値4.4%を見込むことから、今年年末までに後2回行われるFOMCでも、各75bpずつ、計1.5%引き上げることを示唆する内容になりました。政策金利との連動性が高い米2年債利回りは、FOMCの発表直前に2008年以来の4%台を突破、一時は2007年10月以来の4.1%台に乗せる場面もありました。
タカ派的な内容であることは事前予想通りで、さらに強い引き締めを続けると言及するなどタカ派を印象付ける内容であったものの、2022年の景気見通しを従来の1.7%から0.2%に大きく引き下げたことに注目されました。今年に入ってインフレが加速度的に進行し、パウエル議長がインフレ対応を重視すると発言してきた中で「痛みを伴っても」という言い方をしていましたが、いよいよ痛みが伴ってきていることを実感させる見通しを示したことで、金融市場は全体的に景気後退を実感する鈍い動きになりました。地合いが非常に悪い中で、景気後退を意識するような内容が出てくると、必要以上にネガティブに市場が反応しそうですから、警戒が必要です。
続いて22日は日銀金融政策決定会合が行われ、現状維持を決定。公表後ドル円は24年ぶりに145円を突破しましたが、その直後に瞬間に2円下げる場面がありました。24年ぶりの高値圏であり、先ごろから為替水準についてのコメントも以前よりは強くなってきました。
同日夜は、英中銀の会合も行われます。トラス首相の新体制において初の中銀会合になりますが、直近で元政策委員メンバーからトラス首相の政策に対して強い不信感とポンドショートを推奨するといった記事も取り沙汰されています。トラス氏について首相候補時代からの経済政策に対する懸念が次第に形を帯びてきそうです。
※こちらのコラムは会員向けレポートから一部抜粋したものになります。
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