トップページ > 株式投資コラム > 横尾寧子のFXのはじめかた > 相場は再び長引くインフレに警戒

相場は再び長引くインフレに警戒2023.04.21

 先週はドルの軟調さが目立っていましたが、その後反転しドル円相場は再び135円台まで値を戻してきています。ただ、ドル円に限らず欧州通貨も堅調です。ユーロ円は緩やかな上昇が続いていますが、際立った動きになったのが英ポンドです。

 英国は18日に公表した22年12月~23年2月までの3カ月間の賃金が前年比で+6.6%と予想以上の伸びを見せ、インフレがさらに続くという警戒感を感じさせていた中、翌19日の3月CPIが予想+9.8%を上回る+10.1%、コアも+6.2%と堅調でした。伸びは2カ月連続で鈍化しているもの、まだピークアウトが見られない。高インフレは根強く、さらに欧米は引き続き利上げを継続せざるを得ないと市場判断し高インフレ国の通貨高、株価軟調といった地合いになりました。米株の軟調さはインフレ抑制懸念ももちろんですが、これから控えている企業決算を待つ雰囲気も強いもので、特に銀行(地銀)の数字を見極める動きもあります。その点を留意してドルの動きを見ておく必要があります。
 
 また来週はアメリカの1-3月のGDP速報値が公表されます。景気減速は免れない状況ですが、それが一時的な軽微なものになるか、大きな減速が確認されるかは今後大きく注目されます。まずは現状の景気を確認するうえで今控えている企業決算と併せて注視しておきたい指標です。GDPの前回値は2.6%、現在の予想値は2.0%です。
 
 今はまだ相場に直接の影響はありませんが、オーストラリア政府が中央銀行であるRBAに対する改革案を提示しました。
 
 政策金利決定を現状の年11回(1月を除く)から年8回という先進国標準に合わせ、政策決定にかかわる人を増やす。現状案ではRBA正副総裁・豪財務相・外部メンバーの6名で構成。会合後は会見を開くというような内容です。
 
 施行は2024年7月、それまでに政府は法整備を進めます。余談ですが、オーストラリアの年度初めは7月ですから、年度末は6月。過去はこの新年度を控えた5-6月のうちに政策変更をするというイメージがありましたが、こうした過去のサイクルなども、来年は一新すると頭の隅に置いておきます。
 

※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより抜粋・一部修正しました。

 

◇◆◇横尾寧子監修の新刊 発売のお知らせ◇◆◇

ゼロから始められる!マンガFX超入門 

FXアドバイザー横尾寧子の監修した新刊がこのたび発売されました!

この度、新しいFXの書籍の監修をさせていただきました。
FXをマンガで解説、分かりやすくFXの仕組みやノウハウがまとめられています。マンガと侮るなかれ!初心者の方がFXを始めるのに抑えておきたい情報はしっかり収めた1冊になっています。
これまで多くの書籍の著者・監修と携わらせていただきましたが、過去最高に分厚い一冊になりました。お手に取っていただければそのずっしりとした情報量を実感していただけると思います。文字も大きくて見やすく、FXをするお隣にそっと置いていただける1冊になりました。
多くの投資家の方に手に取っていただければ幸いです。
・発売日 : 2023年1月25日
・出版社 : 株式会社西東社

インターネット有料情報(コラムページ用)インターネット有料情報
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら