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ドル円のチャートが2021年以来の大きな変化(早見)2023.06.09

 今週は都合によりこのコーナーは早見が執筆しています。
 
 ドル円は再び円安基調が鮮明になってきました。5月末に140円台を回復しましたが、これで昨年10月の円安天井であった151円台から今年1月の127円台までの下げ幅の半値戻りを突破しています。月足チャートを見ると1月に127円台で底打ちした後、2月から5月まで陽線3本、陰線1本のペースで上げてきていますが、底値からこのパターンで上げてきたのは2021年1月に102円台で円高が大底を打って円安トレンドに大転換した時以来です。

 同じく月足チャートを見ると、5月末に6ヵ月線が上向き(つまり円安方向)に転じました。これも前回は2021年2月です。
 
 更に週足チャートを見ると、5月末に5週線と52週線がゴールデンクロスしていました。これも前回は2021年3月にゴールデンクロスしていました。
 
 このようにドル円の月足や週足のチャートを見ると、2021年1-3月に大きな円安トレンドに大転換した場面と同じ形がここで出現しているわけで、これはチャート的に非常に重要な変化と見ています。週足チャートの一目均衡表でも、先週遅行線と週末線がゴールデンクロスしていました。
 
 このように、少なくともチャート的にはドル円は円安が更に進む方向であることを示唆していると言えます。
 
 来週は13日に米CPI(消費者物価指数)が発表され、翌14日に米FOMCの結果が発表になるので、米国の金融政策が最大の焦点になりますが、今月のFOMCでは利上げ見送りが既に市場では織り込まれています。
 
 しかし、これはあくまでもいったん利上げを停止するというもので、利下げに転じるような段階ではありません。むしろ来週のCPIの数字にもよりますが、豪中銀が2回連続利上げを決めたのに続いて、7日にカナダ中銀が予想外の0.25%の利上げを実施したこともあり、7月のFOMCでは再び利上げがなされるという見方を市場では織り込み始めています。
 
 いずれにせよ「相場は相場に聞け」という観点から見れば、チャートは情勢を素直に映し出していると思えます。したがってドル円相場は、こうした米国の金利の先行きを考えればここでチャート的に大きく円安方向に傾いてきたのは不思議なことではありません。その円安と日本の株高が歩調を合わせて進むという展開が目の前で見られています。
 

※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより抜粋しました。

 

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