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利下げ期待後退となるか、視線は雇用統計へ2024.04.05

 先日サプライズ利下げを実施したスイスフランの下げが止まりません。今年1月につけた史上最高値171.83から、直近では166円台まで下げて、上値の抵抗ゾーンだった雲をした抜け、さらに200日線下抜け目前です。200日線下抜けとなると、ちょうど1年前の3月に一時的に下抜けする動きがありましたが、それ以来1年ぶりの変化となりそうです。この数日の動きを見ていると、200日線で跳ね返す動きも強く一本調子ではありません。200日が強力な下値の抵抗ラインになっているのがよくわかる動きです。

 またスイスフランの昨年3月の安値140.26から最高値171.83を結んだフィボナッチリトレイスメントでは38.2%戻りが160円前後になりますから、SNBの一段の強いインフレ抑制姿勢を示すようであればこの水準までの下げの可能性も否定できません。スイス中銀の政策会合は年4回と他国に比べて少なく、次回は6月20日です。

 そして4月4日は朝からニュースがパウエル議長講演での実質利下げ先送り発言を報じるもので占められています。これまでのスタンス踏襲で大きな変化があるわけではありませんが、いまだ6月のフェドウォッチが利下げ確率62%にとどまる中、要人発言は軒並み利下げ先送りがうかがえます。今週末の雇用統計次第ではフェドウォッチも大きく変化が見られる可能性もありますので、3月雇用統計の数字への注目度が高まります。特に強い数字が出て利下げ後ずれが明確になったと市場が反応するようであれば、ドルが一段高の強さを見せ、政府・日銀の動きがあるかもしれません。かなり注目度が高い金曜日になりますね。

 その3月雇用統計の予想を見ると、NFPが予想20.5万人、前回値は27.5万人とやや前回よりも減少を予想。失業率は予想3.8%、前回値は3.9%でやや改善を予想。平均時給の前月比は予想0.3%(前回値0.1%)、前年比は予想4.1%(前回値4.3%)となっています。 予想と実際の数字の乖離、及び前回値の修正に注目してください。

 その他ユーロは6月利下げに向けた理事の発言が加速しています。来週11日のECB会合は据え置きが大勢、前述の米雇用統計が好結果となると、今はユーロドルは200日線を挟んで上下する方向感のない動きが続いていますが、利上げ時期の差でユーロが売られる地合いも。

※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより一部抜粋しました。

 

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