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ドル円一転、石破勝利で3円急落2024.09.27

 FOMCや日銀を通過し、目先は自民党総裁選結果待ちという手掛かり材料の無い中ですが、為替市場は23日に中国が利下げを決定し、且つ追加利下げを示唆したことでオセアニア通貨が堅調な動きになっています。中国景気が回復するような道筋になると、素直に恩恵を受けるオセアニア通貨は特に上昇が顕著で、政策金利4.35%で引き続き高金利据え置きの可能性が高い豪ドルに買い安心感が広がっています。また9月26日には豪財務相が実に7年ぶりに訪中。2022年に政権交代して以降、それまでの対中から親中にシフトし、豪中の関係はかつてのような状況に近づきつつあり、貿易も次第に回復していることからも、中国の景気テコ入れは豪にはストレートにプラスとなります。中国景気上昇=豪景気上昇・豪ドル上昇というかつてのセオリーが再び復活か。

 とはいえ未だ中国景気テコ入れ策の初動であり、持続性のあるものなのか?それとも中国発地政学的リスクが高まるのか?正直なんともまだ判断出来ません。国内は不動産バブルの崩壊により莫大な損失を被った多くの人の政治への不満もあり、政治不信は他国への攻撃で逸らしてきた面があるので、まだトレンド構築だと判断せずに1つ1つの波で手堅く取っていく短期でのトレードが必須です。

 そしてドル円相場は、9月27日の自民党総裁選の選挙の情勢で大きな動きを見せました。投票日前日には「決選投票の場合は麻生氏、高市氏を支持」と報道が出たことで高市新総裁誕生の歓迎ムードのリスクオン相場となってドル円上昇。27日の1回目投票が第1位を付けたところで続伸してドル円相場は146.40台の高値を付けて結果を待ちましたが、石破氏勝利で急落。一瞬で3円下げる強い破壊パワーで上昇分を吐き出しました。27日は週末ですから、この石破政権誕生による本格的な金融市場の反応は来週以降になりますが、日本の動きを見た海外勢がどのようなポジションをとってくるか警戒されます。目線は戻り売りスタンスです。

 来週は10月月初を迎え、米重要指標の民間雇用統計からISM製・非製造業、そして9月の雇用統計の発表と目白押しです。パウエル議長発言も予定されていますから、次のFOMC、そして年内の金融政策についての予想でまたドルの動きが出て来ると想定されます。その流れが2週目10日のCPIへつながっていく動きになっていきます。日本の内閣も新体制となりますから、海外が日本政府に対してどのような期待を持ってくるか等、初動で判断せず注意して見ていきたいと思います。

※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより一部抜粋・追記しました。

 

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