目先は円売り要因散見2024.10.04

 自民党総裁選で石破氏の勝利が確定してからの株式先物、円相場の期待剥落の売りはすさまじいものがありましたが、2日の日銀総裁との会合後の「現在は利下げをするような環境にない」という発言で一気にドル円相場は147円まで戻しています。自身の総裁選勝利決定後の相場の動きを見て、10月27日の選挙を前にこれまでの同氏の主張とは異なる発言で市場の混乱に対応したのかもしれませんが、ひとまず相場はリスクオンとなりました。

 ドル円の週足を見ると、今週は今の時点で陽線つつみ足になっており、MACDも急激に上向いてきました。目先は買われやすそうですから、押し目買いも一考です。ただ、地政学的リスクが高まっている次の理由から週末ホールドはお勧めしません。乗り遅れたなら来週からにしましょう。

 今は中東の緊迫化が非常に警戒されています。中東問題は定期的に噴き出るため、当初は地政学的リスクの浮上でリスクオフになっても、次第にマーケットも慣れてくる雰囲気がありますが、イランとイスラエルが直接的に戦闘となるとやはりエネルギーが止まる、再びのインフレ懸念等大きなリスクオフ要因となってきますから軽視できません。この直接的な戦闘がいつ始まるか分からない緊張状態ですから、週末をまたぐポジションは今は特にしたくありません。

 また米国内の問題で、10月1日に米国の東海岸とメキシコ湾に面したすべての主要港で港湾労働者がストライキ入りしていました。港湾労働者のストは1977年以来で、このエリアは最大で米国の貿易量の半分に相当するため、先々にストよる悪影響が経済指標に表れてくるという懸念がありましたが、10月3日のロイター報道によれば、米港湾労働者約4万5000人を抱える国際港湾労働者協会(ILA)と使用者団体の米海運連合(USMX)が同日賃上げについて6年で6割アップで暫定合意に達したことを発表し、3日目に突入していた米東海岸とメキシコ湾岸でのストライキを直ちに終了することを示唆しました。中東問題と米港湾ストの2点が目先の不安でしたが、1つ解消し一安心です。

 さて、来週はRBNZの利下げ予想が高まっています。前回8月の会合で4年ぶりの利下げを実施しましたが、その際実体経済の予想以上の下振れとインフレ鈍化を背景に継続的な利下げを示唆していました。大勢は25bp、一部は50%bpの利下げを見込む予想も出ています。
(当コーナーは港湾スト解消を受けて4日に修正)

※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより一部抜粋・追記しました。

 

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