3月5日のNY株式市場は200ドル以上の下落となり、今年一番の下げ幅を記録しました。ギリシャに再び債務削減を巡る不透明感が広がり、デフォルト不安が台頭。これまで繰り返してきたことではありますが、かなり上昇した後だけに、金融市場全体に調整場面を提供する形になっています。
外為市場では、豪ドルの先行きへの懸念も併せて不安感が広がり、一旦は利食いと「やはり円買い」という流れが加速。ドル円、クロス円とも日足でMACDも高値でのデッドクロス。21日線割れが見られる通貨もあるなど、ちょっと大きい調整になりそうなので、注意しておきましょう。
ユーロ円は今回の値上がりスタートから直近の高値までで10・3%の上昇、豪ドルは11・5%の上昇となっていました。対してドル円は7・3%と比較的小幅なことと、欧州通貨が対ドルでドル買いに傾いていることがサポートとなり、強い円高への警戒は必要ないかなという印象です。今週末は雇用統計の発表の控えていますが、今のところ好数値期待ですから、強い買い材料にはならなくとも、ドル売りをしにくくなるのでは?
当面注意したいのは豪ドルの動きです。金融緩和に含みを残し、第4四半期GDPは減速、加えて雇用が悪化すれば、豪ドル売りに拍車がつきそうなところです。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。