10月29日に発表された英9月の住宅ローン承認件数は6万6735件にのぼり、2008年2月以来5年半ぶりの高水準になりました。北欧スウェーデンでは新築マンション価格が2000年当時の2倍以上に上昇しており、過去1年でも14%の上昇と記録的な不動産活況となっています。また中国も9月の住宅価格統計で北京、上海を含む首都圏では統計開始以来最高となる前年比20%超を記録し、経済復調を裏付けとして市場は好感しました。
この傾向はアメリカでも出てきており、今月17日にダラス連銀のフィッシャー総裁が「米国に再び住宅バブルが発生する兆しがある」と懸念を示唆しています。今後は県内全体が景気回復と自信を持ち始めている欧州からも、住宅、不動産の大きな変化を伺わせる指標が出てくるかもしれません。
住宅活況は金利動向へと視線を集めますが、北欧通貨は24日にスウェーデン、ノルウェーともに現行の金利に据え置きを発表しました。ノルウェーについては2014年夏までは現行の水準、その後引き上げに転じるという政策スタンスを示していますので、来年になると俄かに利上げ期待が高まってくる可能性がありますから、対円での動向にチェックしておきたいところ。現在は2003年の高値まで戻して反落中です。
住宅関連は、域内全体が回復中と自信を持ってきた欧州圏の指標にも、今後注目しておきましょう。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。