思惑飛び交う失業率に2012.10.12

QE3発動後最初の雇用統計が、5日(金)に発表されました。非農業部門雇用者はほぼ予想通りでしたが、インパクトは失業率。こちらは予想8・2%に対し、7・8%と大幅な回復の数字となりました。これは2009年1月以来3年8ヵ月ぶりの低水準です。

9月に決定したQE3では雇用が回復するまでというお題目を高々と掲げているだけに、数字だけだとかなりのインパクトがあります。

しかしやはり突然の失業率回復に疑問を感じる声が多いのも事実です。

今回の7・8%は2009年1月にオバマ大統領が就任して以来、最も低い水準となりました。この数字の内訳を見てみると、民間部門の就業者が5千人下方修正になっているのに対し、州・地方自治体の教育部門を中心とした政府部門の就業者が9万1千人も上方修正になっています。

また就業者の雇用環境を見ると、不本意ながらパートタイマーで就業しているという数字を表す「U−6」が14・6%と高水準で変わりません。この不本意な就業が失業率を低下させたという一つの見方もあり、今回の数値の真偽性がまだ見定められませんね。一部では「オバマ政権が数値を操作した」という意見も飛び交っています。

11月6日の大統領選挙まで、雇用統計の発表はもう1回、11月2日に控えています。選挙戦の攻防も絡めて、波乱含みになりそうです。

※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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