ウクライナ問題が落ち着いたかと思ったら、けん引役のドイツ経済に黄色信号の指標結果、そしてマレーシア機の墜落と、今年上半期は、欧圏に再びリスクが押し寄せており、ユーロはここまでの上昇を吐き出す動きになっています。
ユーロ円を見ると、昨年末に145円69銭までありましたが、2月4日に136円22銭まで急落し、切り返す動きになっていましたが、再び2月4日の安値に顔合わせするまで値を消してきています。この前回安値を割り込むと、135円割れも見えてきますが、ユーロドルの動きも5月8日の高値からキレイな右下がりで現在まで約4%下落してきていますので、ドルストレートの動きからも、ユーロが下げ止まる様子がうかがえません。
またユーロ円月足は、今月MACDがデッドクロスとなりました。この水準でのデッドクロスは、2007年11月以来です。
このユーロの動向を見る上では、地政学的リスク以上にドイツ経済の方向感を見ておきたいところ。今週は欧圏指標が相次ぎますので、ユーロの長期ホルダーはご注意を。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。