先週105円台乗せになったドルの強さが止まりません。今週は107円38銭まで続伸となってきており、ドル独歩高で株価との相関は崩れています。
来週はFOMCを控えており、ドル独自の経済の強さに対する期待に加え、欧圏の追加緩和懸念、英のスコットランド独立問題などが重なり、一段とドルが買われやすい地合いが揃っています。
ドル円の月足チャートで、2002年の135円15銭と2007年の124円10銭の高値を結んだトレンドラインを引くと、ちょうど今年の年末にかけて、月足実体とトレンドラインがぶつかる局面が来る可能性が高まっています。今月時点でのトレンドライン水準は109円ですが、年末にかけてこの水準は切り下がっていきます(目安として、12月で108円前半)。2015年の米利上げ開始に向けて、ドル円相場は10年以上に渡った長いトレンドの変化を月足でも確認することになりそうですね。
また米経済の恩恵を地理的に受けやすいカナダもしっかりした動きになってきており、対円では直近で年初来高値(97・06)を更新しました。ドル以上に素直な上昇トレンドになっていますから、こちらも注目です。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。