ドル買い材料続く2014.11.07

10月末の異次元緩和第2弾発動後、たった2営業日でドル円は2007年12月以来の114円に回復する凄まじい円安トレンドになっています。

10月31日に日銀が動く!というと、民主党政権下の2011年、ちょうど円相場が史上最高値となる75円57銭をつけたところで単独介入を実施したのがまさに10月31日で、(安住財務相、白川日銀総裁時代)円相場はこの日を境に円高が止まりました。今回の緩和第2弾もある意味政府・日銀の介入ともいえる内容です。改めて今後も、10月末の日銀会合は油断しないように見ていかなければと思った次第でした。

このQQE2が発動した日の朝、世間を揺るがしたのはGPIFの構成比率変更の報道でした。債券比重はほぼ半分に減らし、日本株、外国株はこれまでの2倍にあたる各25%が振り分けられました。円相場の観点から見れば、外国株をこれまでの2倍買うわけですから、その資金の為の円売りドル買い需要が発生することが円安相場の強いサポートになります。

加えて、アメリカは今年9月22日にインバージョン規制を発動しました。これは税率の低い国へ本社を移し税金逃れを擦る企業を規制するというものです。つまり、アメリカ企業はそう簡単に本社を他国に移籍できなくなりましたから、年度末(米は12月)に向けて米国企業の利益送金(ドル買い)=リパトリ圧力が強まるという点も見逃せません。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。

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