かつてECBの動向がここまで注目されたことはあったでしょうか?というくらいの注目をもって、1月22日にECB会合が行われました。21時45分の政策金利発表時に「さらなる措置に関しては後程発表する」とアナウンスメントがあり、22時30分からのドラギ総裁会見は、10分押してのスタートとなりました。
内容は、事前に予想された月500億ユーロを上回る月600億ユーロの国債買い入れが決定。この買い入れは今年3月から2016年9月まで継続すると期限を定めるも、効果が出るまで続けると加えていることから、期限に捉われずに対応するという姿勢が見えました。
国債購入額は、ユーロ圏各国のECBへの出資比率(上からドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オランダ・・・)に応じて決定され、利回りがマイナスになっている国債も購入対象に含みます。また注目されたギリシャ国債については、証券市場プログラム償還後、7月から購入可能としました。
想像よりもかなりパワフルな内容になりました。ユーロドルは、会見開始直後は上下に荒々しい動きでしたが、詳細がハッキリするにつれ下値を切り下げ、1・16台から1・131迄急落し、2003年9月以来の安値を記録しました。米ドルとのファンダメンタルズ格差は一段と広がりますから、対ドルではパリティに向けて下値を切り下げる展開が予想されます。
また週末は、反緊縮財政を唱える野党・シリザがリードするギリシャ選挙を控えています。週明けに結果が報じられ、一旦反発の地合いが出るようであれば、戻り売りのチャンス到来になりそうですね。そしてドルの押し目買いです。