2010年以降右下がりが続き、昨年は一段と下げが加速した白金価格が、目先底打ちを確認できるしっかりした動きになってきています。今年1月につけた811ドルを最安値に反転し、今週は一時1000ドルに乗せ、昨年10月以来の大台回復です。
この白金を75%産出する南アフリカランドが、ようやく下げトレンドからの転換を見せてきました。
南アは、昨年12月10日にズマ大統領が突如ネネ財務相を解任し、未経験者を起用した上で、15日には経験者のゴーダン氏に後任を委ねるといったドタバタ劇を演じ、経済不安に加え内政不安もランド敬遠の様相を高めていました。非鉄金属需要も低下し、悪材料を背景に対円で6・267円まで下落したのが、今年1月11日です。現在は7円台でジリジリと横ばいの動きになっていますが、週足チャートを見ると、先週、最安値圏の現在の水準で陽線つつみ足が出現し、MACDもゴールデンクロスしてきました。
非鉄金属が大底打ちとなるようであれば、売られに売られた南アランドも、大底圏で投資妙味が増しそうですから注視中です。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。