中東の軍事衝突が始まって以来ヘッドラインで右往左往させられる展開が続きますが、終わりが見えない雰囲気が強まりつつあり、現在の原油先物価格への反応というよりは、今後の原油在庫の希薄化によるインフレ懸念でのドル高が一気に159円まで続伸の動きになってきました。IEAは今回、2022年のロシアによるウクライナ攻撃以来の石油備蓄の協調放出を決定、放出量はこれまでの最高の1億8千万バレルを大きく上回る4億バレルとしました。この量はホルムズ海峡を通る原油の20日分に相当するということですが、世界の1日の原油消費量は1億500万バレルとなっており、この放出でも4日分です。このまま中東情勢が長期化するようであれば、原油価格の高騰が現実のものになってきます。160円にあと一歩のところまできて、介入警戒感も出てきて上昇が一旦落ち着いたところですが、原油が急騰するような場面があれば一気に160円をブレイクしてきそうです。
こうしたタイミングで来週は日銀の金融政策決定会合があります。4月には先般承認された政権の意向を組むと思われるリフレ派の理事が1人就任してきて、追加利上げを目指す現日銀委員との色合いが変わってきます。そしてインフレ懸念が強まる中ということを加味すると、何かしらの変更が無くはないかもしれません。現在は据え置きの公算が高いですから、19日の正午12時半に近づいても結果が出なければ利上げ思惑が強まります。来週の最大の注目局面です。
また欧米金融機関のプライベートクレジットファンドの償還を制限という報道が増えてきています。ブラックストーン、ブラックロック、JPモルガン、モルガンスタンレー、クリフウォーター・・・出金申請の急増で制限しているということですが、現金化できないことで金融不安が高まっていくことにも懸念が強まり、為替では資源を持つ通貨に一段とマネーが流れる動きとなりそうです。資源国でもあり決済通貨でもある米ドルはもちろん、原油増産を決めたカナダドル、資源通貨の雄である豪ドルなどは一段高となるか。
当レポートは今週木曜日発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。
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