今月の各国の中銀会合が一巡し、RBNZのサプライズ利上げと追加利下げ言及など驚きのあったオセアニアで、豪ドルはしっかりした動きになってきています。ただこの豪ドル堅調の動きについて22日のスティーブンスRBA総裁の発言は「国内経済は改善している」と言いつつ「最近の豪ドル高は先走りしている」とけん制してきました。ただ原油価格も目先反発の動きに転じてきており、豪ドルにはプラス材料が続いており、ANZ銀行は23日、RBAは当面金利を据え置きするだろうという見通しを出しています。
今は利上げを望まずとも、プラス金利を据え置いてくれるだけで投資マネーは引っ張られやすい市況環境ですから、豪ドル追い風の動きがもうしばらく続きそうです。
チャートを見ると、対円の日足チャートでは200日線を伺う動きになってきています。昨年12月、6月と接近したり一時的に抜けても押し戻されていますから、しっかり上抜けになれば2015年1月以来です。そして対NZ円の月足チャートでは逆三尊型でしっかり下値固め、反転となっており、対ドルでは昨年6月の水準まで回復です。
まずは200日線で抑えられるか上抜けられるかに注目ですが、ファンダメンタルズの面では日本のGW中にあたる5月会合でサプライズ行動をすることが多々あるので、このアノマリーは少し頭に入れておいて下さい。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。