昨日、日銀の佐藤委員が「無理に2%の物価目標を達成する必要もない」と発言したことをきっかけに円高・株安地合いが強まり、先般111円台までしっかり乗せていたドル円は、108円台まで急落して株安を煽る動きになりました。○○ショック・・・という言葉も聞き飽きた感がありますが、今回は一部で「佐藤ショック」と言われています。日本人からすれば特段珍しさも感じない佐藤委員の発言ですが、海外には良い仕掛けの「理由付け」になるという感じでしょうかね。2年半の消費増税を延期した政府サイドと、これ以上の追加緩和は出来ないという日銀・財務省サイドに対して、市場は外国人投資家を筆頭に「催促」に振り回される色合いが強まっています。
そのドル円相場を大きく動かすビックイベントである6月の米FOMCを控え、今晩(6/3)発表される5月の雇用統計の結果に注目が集まります。NFPは予想数字がおおよそ16万人増ですから、これを大きく下回るようであれば、6月利上げに対しての期待が一気に消滅して行きます。(4月は+16万人、この修正値にも注目)失業率予想は4・9%(前回は5・0%)、平均時給予想は+0・2%(前回は+0・3%)となっています。NFPと平均時給、この2点に一段と注目しておいて下さい。