9月22日のRBNZ会合で現行の政策金利2・00%を据え置いたRBNZですが、声明で追加利下げを明確に示唆したことから、次回会合11月10日の利下げ可能性がかなり強くなっています。
11月10日の会合に向けて、金融政策の大きな注目指標となる7-9月期CPIが10月18日に発表を予定されており、11月2日にはインフレ期待調査が発表されます。また、11月8日に米大統領選挙の本選が行われる為、10日早朝に発表するRBNZの政策金利決定において、既に大統領選挙通過後で警戒する必要もありません。両候補ともTPPを強く否定していることから、TPPでの乳製品輸出増への期待も剥落するため、時間的なスケジュールで考えると11月利下げは非常に濃厚と見られやすくなっています。
クレディ・スイスの算出する主要通貨金利の織り込み度を見ると、NZの利下げは現在72%織り込まれています。住宅価格の上昇が行き過ぎており、通貨下落の必要性を強く説いているNZですが、主要通貨との金利差から原則買われやすい通貨になっています。これ以上の通貨上昇を食い止めるために、11月の利下げの可能性は非常に高く、これまで堅調に動いていたNZドルの動きが鈍くなってきています。ひとまずCPIとインフレ調査の見極めですが、押し目買いではなく戻りを売り目線が良いかと思います。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。