10月14日の当コラムでも取り上げておりました、南アフリカゴーダン財務相への出頭要請による政治不安のランド安ですが、31日に南アフリカ検察庁がゴーダン財務相への訴追を取り下げることを発表したことで、不安感が解消され南アフリカランドが7円アッパーまで上昇、昨年12月の高値7円81銭水準まで上昇しました。また同日発表された9月の貿易収支が、予想11億ランドの赤字に対し、結果67億ランドの黒字になったことも政治不安解消に加えて買い安心感が広がった様相です。
また同国の主要輸出品の1つである白金先物は、920ドル台でダブル底を付けて底放れ、8月の高値1199ドルからの右下がりのレジスタンスラインをブレイクし、出直りの動きになってきており、久しぶりにランドの取引が高まりやすい材料が出てきました。
これ以上の材料はありませんから、ここから一段と買い上げるには手掛かり材料不足ですが、白金の動き次第では少し動きが活発化する可能性も。週足では昨年7月に雲を下抜けして以降、初めて雲の中までブレイクしてきました。今後数週間の雲の上限が8円25銭レベルですから、結果雲の上限で頭を抑えられたとしても、少し上値余地がありそうです。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。