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ユーロ円に13ヵ月ぶりの変化2016.12.02

今週末にイタリアの憲法改正を問う国民投票を控えるユーロですが、ユーロ円を見ると11月24日に200日線を上抜けし、動きに変化が見えてきました。この200日線を上回るのは、昨年10月以来約13ヵ月ぶりの変化です。

しかし投票を目前に控えたイタリアは、株が売られ債券が売られ、銀行株はかなり悲惨な状況になってきており、イタリア紙はたとえ憲法改正が賛成多数になっても、レンツィ首相が辞任する可能性があると報じたことで、イタリアの不安感に歯止めが効かない雰囲気が出てきています。

ただ、一方でこのような報道もありました。12月8日のECB理事会でイタリア救済にについてなんらかの発表があるのではないか?と。これを受けて、ユーロには安心感が広がり、戻り歩調のユーロが崩れずに値を保っています。ひとまずは投票結果とイタリア政権動向を見守りたいと思います。憲法改正が通り、首相が引き続き職を全うするということであれば、金融市場的にはひとまず安心感でしょうか。また週末の投票ですから、開票結果が出て最初にインパクトをもたらされる金融市場は我々アジア勢です。その前に雇用統計もありますから、どうか12月2日中に一旦ポジションの調整を忘れないで下さいね。今年は、BREXIT、大統領選挙とかなり激しい相場に巻き込まれた日本時間ですから、最後まで甘く見ずにご注意を。折角の1年の利益を飛ばさないように守って年を越しましょう。

来週のECB会合についてもテーパリング期待が強まっていますが、29日クーレ専務理事は「量的緩和縮小についての議論は時期尚早」と今の思惑を一蹴しました。さ、FOMCを前にまずはユーロが台風の目になる1週間です。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。

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