クリスマス休暇明けのドル円相場は117円ミドルで堅調な動きになっていますが、対ユーロやポンドではややドル売りという流れで、一方的なドル高地合いが続いているという印象ではありません。ただし欧米勢はまだ出揃っていないので、ハッキリした流れを判断するのは年明けから動きを見てからですね。
1月20日には、いよいよトランプ政権が発足します。現在までのドル買いの流れは、このトランプ氏が所信を示す一般教書演説で、選挙戦の間に発言した数々の政策を実際にどれほど行うのかを示すまでが第一弾になっていると思います。いざ就任して、過激さの抜けた安定政権を感じさせる内容になるのか、やはり過激を貫くのかによって、ドルの流れも大きく変化すると思いますので、現在仕込んでいる短期的なドルポジションの期限は、ひとまず1月20日までとしそれ以降の動きについては一般教書を見て、それに市場がどう反応するかをしっかり見たいと思います。
またFOMCは2017年に3回の利上げを見込んでいます。2016年は4回見込んで、実際は1回の利上げで留まりましたが、現在出ているアメリカの経済指標は好数値が続いており、利上げをする背景は整っていると言えますから、昨年以上に利上げ回数が増える可能性が高いと考えておいて良さそうです。ただ、実際に行動を起こし始めるのは順当に考えて3月のFOMCからとなりそうですから、目先の材料としてはあまり強くありません。
110円台以降で仕込んだドル円なら1月20日までを区切りに、以降は市場反応を見つつ押し目買い場探しが1月の最初の仕事でしょうか。
今年も1年お付き合いをいただきまして、誠にありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎え下さい。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。