政権不安背景にドル独歩安2017.07.21

先週11日に114円まで付けてテーパリングと次の利上げ時期を伺う堅調な上昇だったドルですが、再び急落してきました。18日、米上院共和党による医療保障制度改革(オバマケア)改廃に向け、可決に必要な過半数を確保できないことが明らかになりました。そもそもオバマケア廃止法案を可決させることも厳しい状況になっていることから、トランプ政権が掲げてきた財政・経済政策が施行出来ないのではないかという不安感が、ドル売りに繋がっています。

加えて米10年債利回りが2・3%を割り込み低下しており、この面からもドル売りが強まりやすい雰囲気です。一方で111円台は買い場という見方も強いですが、日足チャートで見ると、90日線が200日線にデッドクロスしてきました。これは2015年12月以来の変化です。2015年12月当時のドル円は、当時121円の水準から6月にかけて100円割れまで値を崩していきました。MACDがデッドクロスしており、日足も200日線をタッチしてきたところ。まだ打診買いで買いを入れても、すぐに手仕舞えるようなフットワークで見るようにして、大きなトレンドの変化には柔軟に対応できるようにしておきたい動きになっています。

特に8月は年間でドル円が一番下げやすい季節的な習性がありますから、その点も考慮すべきかと。9月のテーパリング開始期待のドルトレンドに乗るには、8月のお盆過ぎで十分間に合うのではないかと思います。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。

インターネット有料情報(コラムページ用)インターネット有料情報
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら