相場のお盆進行がひとまず落ち着き、北朝鮮問題もやや沈静化、次は来週行われるジャクソンホール会合が焦点になり、目先は手掛かり材料が無い宙ぶらりんな状態になっています。地政学的リスクに絡む売りと買い戻しが落ち着き、今は売るにも買うにも中途半端ですが、クロス円はやや買い優勢でしょうか。
さて、ここからは1年で一番激しいと言われる秋相場の準備をし始めていきましょう。来週のジャクソンホール会合については、次週のレポート会員向けコラム『為替ばんざい』でまとめますので、そちらをご参照ください。
(※レポート会員向けコラムは当ホームページには掲載いたしません。何卒ご了承願います。)
ジャクソンホール以降に気になるスケジュールがこちらです。
9月9日 北朝鮮建国記念日
9月24日 独総選挙
同 仏総選挙
10月1日 中国国慶節
注目は24日です。昨年の様子だとメルケル4選が懐疑的でしたが、野党が伸びずに結局与党キリスト教民主同盟が支持を集めていますから、現予想だとメルケル首相続投が濃厚です。ただ、最近はあまりメディアで取り沙汰されていませんが、移民は依然として増えています。加えて現在はアフリカ大陸からの移民も増えているということで、選挙前の1ヵ月はこれらの報道も蒸し返す可能性に注意しておきたいです。
そして同日の仏上院選挙。上院(元老院)、下院(国民議会)では下院の方が強い権限を持っていますので、下院ほどのインパクトがある選挙ではありませんが、5月に就任したマクロン政権が異例のスピードで支持を失っており、国民は「気持ちが冷めた」そうですから、この冷めた気持ちが選挙に大きく影響すると、マクロン大統領のかじ取りが一段と難しくなっていきそうです。
この選挙の前後、ECBの出口戦略が消極的になっていたとしたら、現在しっかり買われているユーロの足を引っ張る材料になりそうです。
まずは9月にかけてこの選挙スケジュールを踏まえておきましょう。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。