2日の英中銀のMPCにおいて、事前予想通り25bpの利上げが決定しました。BREXIT決定以降に実施された1回の利下げ分をとりあえず回復させ、0・50%の政策金利となりましたが、今後の予想については慎重なスタンスが示されたことで、市場思惑がやや外れた形となり、決定後のポンドは失速して対ドルでは1・32ドル台から1・30ドルまで下落しました。
今回は7対2で決定し、その顔ぶれをみると、以前からハト派発言を繰り返していたカンリフ副総裁、ラムスデン副総裁の2名が反対票に投じました。今後については、カーニー総裁が「今後3年間で2回程度の利上げ」と控えめな発言、ブロードベント副総裁も「2、3回の利上げが必要になるが確約しない」と発言を濁しましたが、利上げに賛成をした7名のうち6名はいずれも追加利上げに積極的な姿勢を示しました。「緩やか」ながら引き続き機会を見て1%までの利上げは目指していくような流れになりそうです。
BREXITも控えていることから、積極的な金融引き締めは見込まれませんが、インフレ率が高まるようだと動かざるを得ません。引き続き消費者物価指数を睨み合わせながら様子を見ていくことになりそうです。
次回は、11月14日に10月CPI、12月12日に11月CPIの発表を予定しており、年内最後のMPCは12月13日です。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。