中国の習近平国家主席の特使が北朝鮮に来訪して冷遇されたこと、そして2ヵ国の関係が決して良いものでは無いことが報じられ、いよいよ北朝鮮に向けた軍事攻撃を止めるようなストッパーが無くなったことが確認されました。アメリカは北朝鮮を2008年以来のテロ支援国家に再指定し、北朝鮮の国際的な孤立はますます深まる様相ですから、いつどこで火を噴くか、意識しておかないといけないかもしれません。
北朝鮮が何か事を起こすのに理由立てをするとしたら・・ということで、金正日前総書記の命日である12月17日、金正恩朝鮮人民軍最高司令官就任記念日にあたる12月30日が要注意日として意識されているようですが、以前もこれらのスケジュールが意識され過ぎてスルーしていましたから、意外とクリスマスあたり狙ってきたりして・・・なんて個人的に思っています。北朝鮮にとってクリスマスなんてまったく関係ないですしね。
現在ドル円は112円台で推移していますが、地政学的リスクの初動はドル売りです。かつて9・11の時は、前日比で4%ほど下落しました。現在の水準から4%だと108円ですが、この108円という水準は、今年1年間の大きなレンジの下限の水準に当たります。ここを大きく割り込んだ売りになると、チャートが崩れますから下値をさらに模索する可能性も。
今週末は感謝祭、そして年末のクリスマスに向けて、欧米は大型休暇に向けて浮足立つ時期です。ポジション調整と同様に北朝鮮の動向に注意を。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。