EU首脳会議、一転合意2018.06.29

6月28日、29日に開催されていたEU首脳会議では、難民問題が焦点とされており、直前に行われた緊急首脳会合をハンガリーやポーランドがボイコットするなど、不安感が高まるスタートとなりました。29日早朝に「事態が紛糾している」という報道から一転、11時半にトゥスクEU大統領がTwitterで「移民問題合意に達する」と報じたことから、ユーロが急騰、リスクオンの流れになりました。

その後伝えられた内容によると、
・2015年のような無秩序な移民流入の阻止で合意
・EU外の第3国に移民センターの設置を検討することで合意
・海上で救助された移民の上陸を巡る責任の共有で合意
・EU内に任意で難民・移民の申請を取り扱うコントロールセンターを設置することで合意
各国は国境管理を強化し、亡命の権利がある人を決定するプロセスの加速化を確認して終了となりました。

目先の懸念は、残りメルケル首相が連立政権を維持できるかどうかという点です。ゼホーファー内相率いるCSUとの妥協点が探られると思います。月内に回答を求めていましたから、週末の間に何らかの報道がありそうですね。この合意内容からCSUが満足する結論に結び付けられるのか、やや疑問ですが・・・。

いったん買い戻されているユーロですが、本日は月末最終日ですから、ロンドンフィキシングで期末絡みの売り観測もあります。ユーロの上値を追って買っていくのは気を付けて、ドイツ政権の行方を確認して新規で見ていきたいと思います。

この報道によりドルも上昇し、110円アッパーまで上昇して、最近の小幅レンジ、110円50銭を上抜けました。ただ、三角持合いの中で抑えられているので、押し目を待って打診買いでしょうか。

来週は6日に雇用統計や米の対中制裁関税(818品目、輸入額340億ドル)が施行されますので、これを前にトランプ大統領ツイッター砲の懸念も。ストップは109円30~50銭あたりで入れておきたいと思います。

※こちらのコラムは当ホームページ向けの書き下ろしとなります。

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