先週末から今週にかけてのトルコリラ安に端を発したリスクオフ場面において、トルコ以外の新興国通貨も広く通貨安になりました。現在一旦落ち着いてはいますが、チャートが大きく崩れてしまった点は見逃せません。
新興国通貨ではないですが、大きな節目を割り込んだのが豪ドル円。3月6月と2回80円台で下値を止めてダブルボトムの形になっていましたが、今回の下落で80円台を割り込み、2016年11月以来の70円台示現となりました。一旦反発していますが、ダブルボトム下抜けでサポートを割り込んだわけですから、再びのリスクオフ地合いではさらに下押しを警戒されます。
対ドルで見ても、0・73台のサポートを割り込み、0・722台までドル高豪ドル安になっています。このドル高豪ドル安については、先般のRBA四半期金融政策報告でも「米ドル上昇による豪ドル安は、成長とインフレにとってもポジティブ」としており、豪経済にはプラスに寄与しそうです。
豪ドルは1年の中で最も陰線が多いのが8月、最も陽線が多い月が10月ですから、夏場の下げは良い買い場になってきていました。まだ下値リスクはあるので、買いはもう少し待つべきと思いますが、今月~来月にかけて76円ぐらいまでの突っ込みがあれば2008年の安値、2016年の安値を結ぶ右上がりのサポートラインにぶつかりますので、買い下がる意識で狙いたい水準と思っています。
尚、豪ドル円の8月の始値が83・004銭です。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。