豪、首相交代2018.08.24

直近の世論調査を見ると、支持率が低下していたターンブル首相。与野党の支持率も連立与党が野党の支持を下回る事態になっており、来年5月までに実施される総選挙に向けて厳しい状況となっていました。21日にターンブル首相が党首を務める自由党の党首選を実施し、僅少でターンブル首相がその地位を守りましたが、豪の政治不透明さが浮き彫りになってしまっていました。

23日のターンブル首相の会見を経て、24日に再び自由党内で党首選が行われる運びとなり、ターンブル首相は事前に表明していた通り立候補はせず、党首選は21日にターンブル首相と戦ったダットン前内相とターンブル首相の右腕と言われたモリソン財務相の戦いとなり、モリソン財務相の勝利となりました。

これを市場は好感し、豪株式市場は安心感が広がり、豪ドルも81円台でしっかり推移しています。

モリソン財務相は社会保障や国境の安全保障で尽力をつくし、財政収支の大幅改善でも実績を残していることから市場の信任も厚いと好感されています。ダットン前内相の性格がトランプ大統領のような激しい気性であることが報じられていましたので、安心できる人材に決まったことが市場好感にも繋がっているようです。

ただ、この首相交代劇で世論の支持がどうなるのか・・・。野党の支持を上回れないようだと、次の総選挙で自由党が敗北し、再び労働党政権に代わるかもしれません。

直近の豪経済はひところよりかなり安定してインフレも徐々に回復してきています。隣国NZとの国力とファンダメンタルズを比較すると、もう少し対NZドルで豪ドルが上昇してもおかしくないと思われます。中長期目線では、総選挙に向けた支持率を含む報道が、目先は押し目を作る場面になりそうです。

※こちらのコラムは当ホームページ向けの書き下ろしとなります。

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