7月初旬はポルトガル問題が浮上したり、欧諸国の格下げがあったりと不安のにおいが漂いましたが、チャートで見るとユーロの動きは小じっかりの形です。
ユーロ円は日足で一目の雲抜けし、遅行線も日々線の水準がこの後低下してきますから、しっかり上抜けとなりそうです。三角持合いの煮詰まりのピークなので、これがどうブレイクするかで次のトレンドがしっかり確認できそうですね。
ユーロをサポートしているのは、やはりドル売り基調です。先日、9月にQE縮小開始をすっかり織り込んでいた市場に対し、バーナンキ議長のサプライズハト派コメントが出たことで、警戒基調が強まり、ドル売りにつながっています。
その議長の新たな議会証言を18日早朝(日本時間)に控え、様子見ムードが高まっており、その内容次第で相場の動きも一変しますが、今のチャートを見ていると、ユーロドルは一旦1・32を抜けてきそうで、ここを抜けたらもう少し上伸が見られる可能性があります。そうなるとユーロ円もサポートされて一段とユーロの続伸がしやすくなりそうです。
実際にQE縮小が確実になるまでは、米動向で一喜一憂する市場環境、続きそうですね。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。