今夜(2月1日)は米1月の雇用統計が発表されます。1月30日のFOMCで、これまでFRBが続けてきた利上げが停止されたことが示唆され、ドル円は108円台に値を下げていますが、実際にアメリカ景気はどうなのかという状況精査の意味でも今回の雇用統計の結果が気になります。
NFP(非農業部門雇用者数)の予想中央値は16万人(12月は31・2万人)、失業率は3・9(前月同)となっています。前月が31万人という高水準だったことからも反動がどの程度のものかという点も注目されますし、米政府一部機関が過去最長の36日間の閉鎖を行いましたので、その影響も気になるところです。31日に発表された週間新規失業保険申請件数も25・3万件と、前週の20万人を大きく上回り、予想よりも高い件数でしたので、FOMCで示されたハト派スタンスを確認するような弱い結果になると、ネガティブサプライズでドルの下押しが大きくなる可能性が高そうです。内容如何ですが、ネガティブ反応して108円を割り込むようだと、107・50までは止まらないかもしれませんね。
このドルに対して強い動きになっているのがNZドルです。格付会社のS&Pが31日、NZの格付け「AA」の見通しを安定的からポジティブに引き上げました。住宅価格の動向が1つ気掛かりですが、おおむね堅調で安定した動きになっています。中国動向に影響を受ける豪に比べて安心買いが広がりやすく、主要産品の乳製品価格もこのところ安定しています。
対ドルで現在0・690台ですが、昨年12月4日につけた0・696の高値を捉える動きになっています。これを抜くのか、ダブルトップの形になるのかチャート的に注目ですが、雇用統計の結果次第では高値を抜いて節目突破の上昇トレンドになる可能性も。
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