想定外の材料にドル円翻弄2019.03.15

3月15日(金)、日銀の金融政策決定会合が行われました。当初思惑で追加緩和が期待されましたが、実際は据え置きを11時39分には発表。日銀の声明でも経済鈍化について触れましたが、それ以外特段材料はありませんでした。この後黒田総裁の会見で何か出るかもしれませんが、それ以上の材料が色々と飛び出しましたので、そちらを追いかけるほうが今は重要です。

まず、中国首相が4月1日に付加価値税(日本でいう消費税)を引き下げると発表しました。3月5日の全人代開幕の折、製造業は16→13%に、運輸・建築業は10→9%にする方針だと示していましたので、その全人代の閉幕で実施時期を発表となりました。日本は今秋に消費増税が決まっていますが、他国は減税で景気のテコ入れです。このニュースは最近好材料がめっきりにない豪ドルには買い材料になりました。

そしてサプライズでインパクトが強かったのが、北朝鮮です。金正恩委員長は、米国との非核化協議の停止を決定、近くこの件について発表を行うという報道が流れました。これでリスクオフの流れが強まり、日本市場の後場は軍需関連株が買われました。

非核化協議が停止するとしたら、再び核開発・ミサイル開発に注力して他国をけん制していくことになりますから、春のリスクとして再び取り沙汰されてきます。

その他、直接為替の動きには影響していませんが、NZのクライストチャーチにあるモスクでは銃撃事件が発生し、30人強が死傷したという痛ましい報道も出ました。

今日15日のドル円は、午前に日銀思惑で111円90銭まで上昇後、発表前に値を消し、正午過ぎに北朝鮮の報道が広がると111円48銭まで下落して一旦小休止、荒く翻弄される動きになりました。まずは金正恩委員長がこの件についてどのような発表をするのかに注意です。あまりに強い内容だと極東アジアリスク再燃となりそうで、円高警戒も。

※こちらのコラムは当ホームページ向けの書き下ろしとなります。

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