先般、ロウRBA総裁が「次回の会合で利下げについて検討する」と発言したことで、豪ドルが一気に値を消しました。
4月24日に発表した1-3月のインフレ値をベースに算出した基調インフレは1・4になり、算出以降で最低水準になりました。この水準だと、利下げは待ったなしの状況でしたが、5月18日の選挙があったので5月の会合は据置き。そして、選挙が通過し壁は無くなりました。まず6月の25bpの利下げは確実な情勢です。
さらに、豪紙の直近の予測によると、25bpずつ年3回利下げをする可能性も高まっていると報じています。現在の政策金利が、すでに過去最低水準の1・50%で、3回利下げを実施すれば0・75%になりますから、かつての高金利通貨も形無しですね。
今後は米中問題や世界的な金融不安などを睨みつつ、なるべくカードは年後半に取っておくと思いますので、まずは1回利下げをして様子を見る可能性が高いですが、RBAの声明で追加利下げについてどのように報じるかは注意が必要です。
豪ドル円の下値とみると、年始のフラッシュクラッシュの下ヒゲは抜きに月足チャートを見ていただくと、72円で過去数回下げが止められており、ここまで下げるようならば買い転換も考えたいところ。6月のRBAまでは今の下げ基調が続きやすいかと思いますが、やはり米中問題等対外要因で突発的に跳ねるところがあれば、そこで戻り売りを掴みたいですね。
※こちらのコラムは当ホームページ向けの書き下ろしとなります。