下落の続いていた豪ドルは73円92銭の安値で一旦戻し、底入れ感が出てきました。週末にかけてはG20というより米中首脳会談に大きな注目が集まっており、解決に向けた道筋への期待が市場を後押ししています。ドル円でのドル売りが足を引っ張り、豪ドル円の伸びも緩やかです。
先般利下げを実施しましたので、しばらくは様子見となると思いますので、利下げ期待が後退して反発の動きが続くかもしれませんが、直近でRBAが出した試算にはちょっと注目です。
6月20日にRBAが中国経済の減速が同国に与える影響分析を試算し公表しました。これによると、中国の成長率が約5%に低下すれば、豪GDPが最大2・5%落ち込む可能性があるという内容になっています。詳しくは、中国の景気減速が貿易面に直ちに影響する場合、豪州のGDPは1・3%縮小する。中国が急減速した場合は、GDPが3年後に本来よりも2・5%下押し、株価は1年目に10%下落。中国の急減速に豪ドル相場と政策金利が反応した場合、交易条件の悪化は1年目に実効為替レートを1割下げ、豪ドル安で経済支援するといった内容でした。
中国の第1四半期GDPは+6・4%でした。第2四半期は7月15日に公表予定で、この数値には米中貿易戦争やファーウェイ制裁の影響が加算されます。この中国のGDPの数字と、その後月末に発表される豪第2四半期CPI次第では、8月の追加利下げへの期待が高まるかもしれません。目先は買い戻しが基調ですが、長く続くかどうかは懐疑的です。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。
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